赤ちゃんの嘔吐!原因と対処法は?
赤ちゃんの胃は、大人の胃と違ってまっすぐな形をしていて、入口がしっかり締まっていません。
そのため、生後3ヶ月くらいまでは授乳後にゲップがうまくできなかったり、ちょっとした刺激があると吐くことがよくあります。
ただ、こうした生理的な嘔吐と違って、風邪や急性胃腸炎などの病気によって嘔吐することもあるので、まずは赤ちゃんの様子や吐き方をよくみることが大切です。
また、嘔吐が続くと脱水症が心配されますが、胃腸の動きが悪くなっているため、直後に慌てて飲み物を飲ませても吐き戻しが起こり、より脱水を起こしやすくなります。水分補給の仕方も知っておきましょう。
生理的な嘔吐でない場合は、胃が消化吸収できない状態なのでタイミングと量が重要です。
吐き気のピークが過ぎた頃に、水分を与えます。
吐いた後、最低でも30分は飲食をさせず胃腸を休めましょう。
30分~1時間あけて、飲めそうだったら飲ませて。
水分補給は母乳やミルク、経口補水液がいいでしょう。
母乳でも、可能であれば搾乳してスプーンで少量ずつあげてください。
スプーンでひとさじずつ、時間をかけてあげます。
月齢が小さくても、先が少し細くなっているティースプーンをゆっくり傾けて口に注いであげると上手に飲めます。
赤ちゃんがたくさん飲みたがっても、哺乳瓶やマグは一気飲みしてしまうので、少しずつゆっくりを心がけて。
離乳食は一段階前に
吐き気が落ち着いて水分補給ができても、離乳食は一段階前に戻して赤ちゃんの様子を見ましょう。固形物は避け、軟らかいものを。
他に症状がないか見ながら、吐いても大丈夫なように抱き上げ、優しく背中をトントンしたり、さすってあげましょう。
仰向けの状態で吐くと、吐いた物が口・鼻を覆い呼吸ができなくなってしまうので、顔を横向きにして寝かせましょう。
吐いた物のにおいが残っていると吐き気をもよおすことも。
吐いた物がついた衣類やふとんはすぐに替えましょう。
吐いた後に機嫌がよく、吐く回数が1日に数回程度であれば問題ありません。元気がなくぐったりしている、発熱や下痢をしている、咳込むなどの症状がある場合や、噴水状に吹き出すような吐き方で日に何度も吐く場合は、受診しましょう。
今回お話をお聞きしたのは
坂田清美先生
助産師。病院、助産院勤務、新生児訪問等を経て、現在は首都大学東京で看護学生・助産師学生の指導・育成にあたっている。
17/11/10
17/05/15
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生理的な嘔吐と病気による嘔吐を見分けて
赤ちゃんの胃は、大人の胃と違ってまっすぐな形をしていて、入口がしっかり締まっていません。
そのため、生後3ヶ月くらいまでは授乳後にゲップがうまくできなかったり、ちょっとした刺激があると吐くことがよくあります。
ただ、こうした生理的な嘔吐と違って、風邪や急性胃腸炎などの病気によって嘔吐することもあるので、まずは赤ちゃんの様子や吐き方をよくみることが大切です。
また、嘔吐が続くと脱水症が心配されますが、胃腸の動きが悪くなっているため、直後に慌てて飲み物を飲ませても吐き戻しが起こり、より脱水を起こしやすくなります。水分補給の仕方も知っておきましょう。
嘔吐のときの水分補給の仕方
生理的な嘔吐でない場合は、胃が消化吸収できない状態なのでタイミングと量が重要です。
吐いた後、30分~1時間空けて
吐き気のピークが過ぎた頃に、水分を与えます。
吐いた後、最低でも30分は飲食をさせず胃腸を休めましょう。
30分~1時間あけて、飲めそうだったら飲ませて。
飲み物は母乳や経口補水液を
水分補給は母乳やミルク、経口補水液がいいでしょう。
母乳でも、可能であれば搾乳してスプーンで少量ずつあげてください。
スプーンで少量ずつ
スプーンでひとさじずつ、時間をかけてあげます。
月齢が小さくても、先が少し細くなっているティースプーンをゆっくり傾けて口に注いであげると上手に飲めます。
赤ちゃんがたくさん飲みたがっても、哺乳瓶やマグは一気飲みしてしまうので、少しずつゆっくりを心がけて。
吐き気の状態を見ながらケアしましょう
離乳食は一段階前に
吐き気が落ち着いて水分補給ができても、離乳食は一段階前に戻して赤ちゃんの様子を見ましょう。固形物は避け、軟らかいものを。
気持ち悪そうなときは背中をトントン
他に症状がないか見ながら、吐いても大丈夫なように抱き上げ、優しく背中をトントンしたり、さすってあげましょう。
寝かせるときは横向きに
仰向けの状態で吐くと、吐いた物が口・鼻を覆い呼吸ができなくなってしまうので、顔を横向きにして寝かせましょう。
吐物はすぐにキレイに
吐いた物のにおいが残っていると吐き気をもよおすことも。
吐いた物がついた衣類やふとんはすぐに替えましょう。
こんなときは病院へ
吐いた後に機嫌がよく、吐く回数が1日に数回程度であれば問題ありません。元気がなくぐったりしている、発熱や下痢をしている、咳込むなどの症状がある場合や、噴水状に吹き出すような吐き方で日に何度も吐く場合は、受診しましょう。
今回お話をお聞きしたのは
坂田清美先生
助産師。病院、助産院勤務、新生児訪問等を経て、現在は首都大学東京で看護学生・助産師学生の指導・育成にあたっている。