乳幼児突然死症候群(SIDS)について知っておこう

株式会社 ニコ・ワークス

乳幼児突然死症候群(SIDS)について知っておこう

2017/06/20 乳幼児突然死症候群(SIDS)について知っておこう

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赤ちゃんが睡眠中に突然に死んでしまうという悲劇をご存知でしょうか。この病気は乳幼児突然死症候群(SIDS:Suddn Infant Death Synd)といわれ、いまだ原因不明なのです。このおそろしい突然死に予防策はあるのでしょうか。

 

乳幼児突然死症候群(SIDS:Suddn Infant Death Synd)って?

なんの予兆も既往歴もないままに、赤ちゃんが死んでしまう病気を乳幼児突然死症候群といいます。1歳未満、特に生後2ヶ月~6ヶ月頃の赤ちゃんに多く、ほとんどが睡眠中に起こっています。

厚生労働省の発表では、日本において平成27年に93名の赤ちゃんが犠牲になっています。数ではさほど多くなさそうですが、0歳の死亡原因の第3位にあがっており、割合でいうと、赤ちゃんの死亡原因の9.2%を占めています。

死亡原因の上位といっても、いまだこの病気の原因は特定されていないのが現状です。原因がわからないため、SIDSと診断されるべきものが、違う病名で診断され、その数はもっと多い可能性もありそうです。

(参考)厚生労働省「平成27年 人口動態統計」

 

予防方法はあるの?

原因がわからないため、予防方法も確立されておりませんが、近年の研究により、SIDSの発症率に関係している要因がわかってきました。その要因は以下です。この要因を排除することでSIDSの発症を抑えることが期待されています。

 

うつぶせ寝をやめる

寝かせる時にうつぶせに寝かせたときの方がSIDSの発生率が高いということが研究者の調査からわかっています。医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせましょう。この取組は、睡眠中の窒息事故を防ぐ上でも有効です。

 

できるだけ母乳育児を

母乳育児が赤ちゃんにとっていろいろな点で良いことはよく知られています。母乳で育てられている赤ちゃんの方がSIDSの発生率が低いということが研究者の調査からわかっています。できるだけ母乳育児にトライしましょう。

 

受動喫煙をさせない

たばこはSIDS発生の大きな危険因子です。妊娠中の喫煙はおなかの赤ちゃんの体重が増えにくくなりますし、呼吸中枢にも明らかによくない影響を及ぼします。妊婦自身の喫煙はもちろんのこと、妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙はやめましょう。これは、身近な人の理解も大切ですので、日頃から喫煙者に協力を求めましょう。

(参考)厚生労働省「乳幼児突然死症候群(SIDS)について」

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緊急症状を察知する

乳幼児の命を脅かす緊急症状としてBRUE(Brief Resolved Unexplained Events)があります。

突然心肺停止状態や無呼吸状態、顔面蒼白、チアノーゼ(血液中の酸素欠乏)などといった症状に陥ってしまうものです。これらの症状はSIDSの前状態であろうと言われており、睡眠中の赤ちゃんの特異な状態をいかに瞬時に察知するかが非常に重要です。

すべてを予防できるわけではありませんが、海外では両親が赤ちゃんのBRUEの状態を察知する為の一つの方法として、スヌーザヒーロー(SNUZA HERO)というアイテムが活用されています。

(参考)スヌーザヒーロー(SNUZA HERO)

 

 

家族ができること

SIDSのリスクを低減するポイントをあげましたが、気をつけなければならないのが、これで100%予防できるということではありません。SIDSにかかわらず、健全な育児を行う上で、当たり前のことかもしれませんが、発症率を軽減できるという研究データがあるので、備えとしてしっかりと押さえておきましょう。

ただ、うつぶせ寝を絶対してはいけないとか、ミルク育児がダメということではありません。すべてを完璧に子育てを行うことなど出来ることなどできません。あまり神経質にならず、愛情をかけてあげることが大事です。

乳幼児期の赤ちゃんの体はとってもナイーブで脆いもの。そこだけは注意して、長期間寝かしつけで放置などせず、出来るだけ赤ちゃんに目が届く環境で、育児ができるといいですね。

 

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