海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【インドネシア編】
世界の子育てをのぞいてみれば、日々の子育てに思わぬヒントをもらえるかもしれません。
「所変われば品変わる」というように、日本では当たり前だと思っていたことが、海外から見ると驚かれたり、うらやましがられたり。
そんな日本と海外の子育ての違いについて、海外在住のママに取材しました!
インドネシア・バリ島在住の平理以子さん(41歳)。
ご主人のワヤンさん(37歳・インドネシア人)、長女のプトゥちゃん(8歳)、長男のカデくん(4歳)の四人家族です。
「プトゥは現地の私立小学校に1学年飛び級して通っています。とはいえ、プトゥが特別賢いわけではありません。
インドネシアでは学年末の試験をパスしないと進級できないので、“できなければ落第するのだから、とりあえず飛び級させてみよう”ということのようです。
カデも同校併設の幼稚園に今期から通う予定で、アルファベットの読み書きや簡単な計算は幼稚園のうちに習います。
学校ではインドネシア語で授業が行われているので、プトゥはお友達とはインドネシア語で話しているようです。
家庭では夫と私は日本語で話しているので、子どもたちも日本語がメイン。
同居している夫の家族はバリ語で話しているので、バリ語も意味は理解しているようですが、言葉に発するのは苦手みたいです(インドネシア語は公用語、バリ語は現地の言葉)」
「そもそも論になってしまいますが、日本のレストランは狭いですよね。
回転率を上げるために居心地を悪く作っていると、建築家の方に聞いたことがあります。
バリ島のレストランはその点、真逆です。
造りが開放的で広々としているので、子どもの声が反響しにくく、隣の席が気になりにくいのは子連れには気楽ですね。
それに、とにかくバリの人たちは、子どもが大好き!
これまで子ども嫌いのバリ人に出会ったことがありません。
きっとバリ人は、子どもを抱っこしたり、ほっぺを触りったりしたくなるDNAなのだろうと思うくらいに、みんな子どもが大好きです。
どこに行っても子どもが受け入れられるので、子連れで外出することに抵抗が少なくなりました」
「バリ島は保育施設自体が少なく、3歳以下で入園できるような施設はほぼありません。
外国人はベビーシッターさんを雇うことが多いようですが、地元の人たちはお互いさまと言う感じで、親戚やご近所さんに子どもを預けて助け合っています。
移住当初は生活習慣の違いに、子どもを預けることをためらいましたが、バリの人たちは子どもの扱いが上手なので、結果的には子どもの経験値も上がり、私のストレスも軽減できて、一石二鳥でした。
ただし、事前にご近所づきあいをして、信頼関係を作ることも大切です。
家族構成や性格、信用できるかどうかなどもわからないと、安心して子どもを預けることができませんから」
「日本では“子どものミスは親の責任”というのは当たり前だと思いますが、
バリ島では子どものミスを指摘されても“だって、あの子が○○したがったから”という言い訳がまかり通ります。
日本の思考が正しいとは思いますが、あまりにも親の責任を追及しすぎる風潮は息苦しいと感じることがありましたね。
バリの人たちは大らかさで、細かいことなど気にしません。
例えば、はだしで歩かせてそのまま足を拭かずに家にいれる、子どもが泣いたら子どもの言いなり。
わがままにも大らかなんです(笑)。
子どもがお漏らしをしてしまっても、その服でササっと床を拭いて終わりです(私はさすがに水拭きしますけど・・・)。
そのくらいのいい加減さの方が、子育てのストレスは少ないのかもしれません」
「バリ島の伝統的な家屋は、各部屋が独立して建てられています。
キッチンやトイレに行くためには、いったん外に出ていちいち建物を行き来ければなりません。
雨が降ると傘をさして移動することも・・・。
日本の機能的な家が恋しくなることもしばしばです」
「バリ島では予防接種の際に健康診断までしてくれるサービスはありません。
個別に有料で小児科を受診することになります。
そのため、気づいたときには歯が虫歯だらけという子どもも多いんです」
「衣類やおもちゃなど、日本の商品はさすがだと感じます。
安全性と耐久性の高さには、やはり驚かされますね。
バリで高品質の物を買おうとすると、日本以上に高額になることも・・・。
特に、プラスチック製品は全て高いですね。
恐らく日本の100円ショップなどで仕入れた品を、それ以上の価格で販売しているのかなと思っています。
また、オムツは正規品は日本より高いです。そのためか正規品とは別に、同銘柄のエコノミータイプが販売されています」
「バリ島に移住してから、オープンに子育てができるようになりました。
思い返してみると、日本にいるときは間違ってはいけないというプレッシャーから、子育ての様子を他人に見せたくないという気持ちが強かったように思います。
一人では子育てはできないと頭ではわかっていても、他人には頼れない自分がいて、どんどん家庭内に篭ってしまいました。
もちろんバリでも間違いを指摘されることはありますが、
バリ人に習って気にしすぎないようにしていれば、オープンにした方が子どもにも親にもメリットは大きいと感じています。
子育ては想定外のことばかりが起りますが、自分ひとりで抱えすぎないことも大切ではないでしょうか?」
日本と海外の子育ての違い【インドネシア編】、いかがでしたでしょうか。たしかに日本のママたちは勉強家な反面、間違いを恐れたり、体裁を気にするという面が強いかもしれません。
ネットの情報だけでなく、もっと周りの人たちに頼って子育てをオープンにすることで、ママもいい気分転換ができそうですね。
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【アメリカ編】/blog/735/
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世界の子育てをのぞいてみれば、日々の子育てに思わぬヒントをもらえるかもしれません。
「所変われば品変わる」というように、日本では当たり前だと思っていたことが、海外から見ると驚かれたり、うらやましがられたり。
そんな日本と海外の子育ての違いについて、海外在住のママに取材しました!
今回取材に協力してくれたのは?
インドネシア・バリ島在住の平理以子さん(41歳)。
ご主人のワヤンさん(37歳・インドネシア人)、長女のプトゥちゃん(8歳)、長男のカデくん(4歳)の四人家族です。
「プトゥは現地の私立小学校に1学年飛び級して通っています。とはいえ、プトゥが特別賢いわけではありません。
インドネシアでは学年末の試験をパスしないと進級できないので、“できなければ落第するのだから、とりあえず飛び級させてみよう”ということのようです。
カデも同校併設の幼稚園に今期から通う予定で、アルファベットの読み書きや簡単な計算は幼稚園のうちに習います。
学校ではインドネシア語で授業が行われているので、プトゥはお友達とはインドネシア語で話しているようです。
家庭では夫と私は日本語で話しているので、子どもたちも日本語がメイン。
同居している夫の家族はバリ語で話しているので、バリ語も意味は理解しているようですが、言葉に発するのは苦手みたいです(インドネシア語は公用語、バリ語は現地の言葉)」
海外から見た日本の子育て「ここが不思議!」
子連れの外出に気を使う
「そもそも論になってしまいますが、日本のレストランは狭いですよね。
回転率を上げるために居心地を悪く作っていると、建築家の方に聞いたことがあります。
バリ島のレストランはその点、真逆です。
造りが開放的で広々としているので、子どもの声が反響しにくく、隣の席が気になりにくいのは子連れには気楽ですね。
それに、とにかくバリの人たちは、子どもが大好き!
これまで子ども嫌いのバリ人に出会ったことがありません。
きっとバリ人は、子どもを抱っこしたり、ほっぺを触りったりしたくなるDNAなのだろうと思うくらいに、みんな子どもが大好きです。
どこに行っても子どもが受け入れられるので、子連れで外出することに抵抗が少なくなりました」
保育施設に子どもを預ける
「バリ島は保育施設自体が少なく、3歳以下で入園できるような施設はほぼありません。
外国人はベビーシッターさんを雇うことが多いようですが、地元の人たちはお互いさまと言う感じで、親戚やご近所さんに子どもを預けて助け合っています。
移住当初は生活習慣の違いに、子どもを預けることをためらいましたが、バリの人たちは子どもの扱いが上手なので、結果的には子どもの経験値も上がり、私のストレスも軽減できて、一石二鳥でした。
ただし、事前にご近所づきあいをして、信頼関係を作ることも大切です。
家族構成や性格、信用できるかどうかなどもわからないと、安心して子どもを預けることができませんから」
子どもの失敗が親のせいになる
「日本では“子どものミスは親の責任”というのは当たり前だと思いますが、
バリ島では子どものミスを指摘されても“だって、あの子が○○したがったから”という言い訳がまかり通ります。
日本の思考が正しいとは思いますが、あまりにも親の責任を追及しすぎる風潮は息苦しいと感じることがありましたね。
バリの人たちは大らかさで、細かいことなど気にしません。
例えば、はだしで歩かせてそのまま足を拭かずに家にいれる、子どもが泣いたら子どもの言いなり。
わがままにも大らかなんです(笑)。
子どもがお漏らしをしてしまっても、その服でササっと床を拭いて終わりです(私はさすがに水拭きしますけど・・・)。
そのくらいのいい加減さの方が、子育てのストレスは少ないのかもしれません」
海外から見た日本の子育て「ここがうらやましい!」
雨の日に外に出なくてもいい
「バリ島の伝統的な家屋は、各部屋が独立して建てられています。
キッチンやトイレに行くためには、いったん外に出ていちいち建物を行き来ければなりません。
雨が降ると傘をさして移動することも・・・。
日本の機能的な家が恋しくなることもしばしばです」
定期検診が充実している
「バリ島では予防接種の際に健康診断までしてくれるサービスはありません。
個別に有料で小児科を受診することになります。
そのため、気づいたときには歯が虫歯だらけという子どもも多いんです」
さすがのジャパンクオリティ!
「衣類やおもちゃなど、日本の商品はさすがだと感じます。
安全性と耐久性の高さには、やはり驚かされますね。
バリで高品質の物を買おうとすると、日本以上に高額になることも・・・。
特に、プラスチック製品は全て高いですね。
恐らく日本の100円ショップなどで仕入れた品を、それ以上の価格で販売しているのかなと思っています。
また、オムツは正規品は日本より高いです。そのためか正規品とは別に、同銘柄のエコノミータイプが販売されています」
日本の子育てママさんたちに伝えたいことは?
「バリ島に移住してから、オープンに子育てができるようになりました。
思い返してみると、日本にいるときは間違ってはいけないというプレッシャーから、子育ての様子を他人に見せたくないという気持ちが強かったように思います。
一人では子育てはできないと頭ではわかっていても、他人には頼れない自分がいて、どんどん家庭内に篭ってしまいました。
もちろんバリでも間違いを指摘されることはありますが、
バリ人に習って気にしすぎないようにしていれば、オープンにした方が子どもにも親にもメリットは大きいと感じています。
子育ては想定外のことばかりが起りますが、自分ひとりで抱えすぎないことも大切ではないでしょうか?」
まとめ
日本と海外の子育ての違い【インドネシア編】、いかがでしたでしょうか。たしかに日本のママたちは勉強家な反面、間違いを恐れたり、体裁を気にするという面が強いかもしれません。
ネットの情報だけでなく、もっと周りの人たちに頼って子育てをオープンにすることで、ママもいい気分転換ができそうですね。
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