赤ちゃんに大切な3つの「育み」~音育~(3/3)

株式会社 ニコ・ワークス

赤ちゃんに大切な3つの「育み」~音育~(3/3)

2016/02/10 赤ちゃんに大切な3つの「育み」~音育~(3/3)

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赤ちゃんと一緒に音楽を共有しよう

赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいる時から音を聞いています。

妊娠20週頃には、耳から入った刺激を音として感じる聴神経が脳とつながり、

25〜27週ごろにはほとんどの胎児が音に反応して動いたり蹴ったりするようになります。

このように、五感の中で聴覚の発達が最も早く、生まれたばかりの赤ちゃんの可聴範囲は

成人には及ばないものの、人の声や生活の中の音に敏感に対応する優れた耳を持っています。

 

特にママが赤ちゃんに語りかけるときの、やや高めで抑揚が大きく、

繰り返しの多い音声に赤ちゃんの耳は惹きつけられるようです。

こうした独自の語りかけ音声は『マザーリーズ』と呼ばれ、この現象は日本のママだけではなく、

世界中のママたちが同じように『マザーリーズ』で赤ちゃんに話しかけているといわれています。

 

 

こうした赤ちゃんの聴覚の特徴などを考えると、

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赤ちゃんにとってもっとも心地よい「音楽」は、人の声での歌いかけであるといってよいでしょう。

それも身近な人、ママやパパがスキンシップと共に歌いかけてくれる声がいちばん好きなんです。

 

歌が苦手なママも、語りかけの抑揚を大きくしてちょっとリズミカルに繰り返しをつけたりするだけで大丈夫。

赤ちゃんの名前を呼ぶときも、マザリーズ調で呼びかけてみてください。

そのときに、ちょっとほっぺたに触れてみたり、顔をなでたりすれば、それが赤ちゃんにとっては最高の音楽になります。

 

音楽の種類は、パパとママの好きなものでOK。

大事なのは赤ちゃんと一緒に楽しむこと。

「ママはこれ大好き。一緒に歌おう」「楽しい音だね」と、

赤ちゃんと気持ちを共有しながら音楽を共有する。

それが、赤ちゃんにとって心地よい音楽なのです。

もう1つ大切なのは、自然の素敵な音たちを「想像力」という魔法で音楽に変えること。

雨の音が聞こえてきたら「雨が屋根の上で歌ってるよ」と、

ママ自身が想像力を働かせながら、赤ちゃんと音を共有してください。

想像力は、赤ちゃんの心を育てる原動力です。

 

→赤ちゃんに大切な3つの「育み」(1/3)

→赤ちゃんに大切な3つの「育み」(2/3)


今回お話をお聞きしたのは

聖心女子大学文学部

教育学科准教授

今川恭子先生

 

東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。

同大学院音楽研究家(音楽教育専攻)修士課程修了

同大学院博士後期課程単位取得退学。

日本赤ちゃん学会、日本音楽教育学会所属。研究テーマ:乳幼児の音声表現の発達、幼・小連携の表現教育など。著書『子どもの表現を見る、育てる』文化書房博文社、『音楽する子どもをつかまえたい』ふくろう出版ほか。

監修「ママとちいさな天使へ」シリーズ コロムビアミュージックエンタテインメント(株)ほか

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