早めが大事!赤ちゃんのオーラルケア

株式会社 ニコ・ワークス

早めが大事!赤ちゃんのオーラルケア

2015/09/11 早めが大事!赤ちゃんのオーラルケア

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赤ちゃんの歯はやわらかく、ちょっとしたことで傷つき、むし歯になると進行が早く、悪化してしまうことが多いためむし歯ならないように予防することが重要です。

歯磨きトレーニングで苦労しないためにも、早めにオーラルケアをしていきましょう。

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赤ちゃんのお口

赤ちゃんがおっぱいを吸うことを吸綴(きゅうてつ)といいます。口に入ってきたものを強く吸うという赤ちゃんが持って生まれた反射によるもので、舌をうねらせるような動きの蠕動様(ぜんどうよう)運動で母乳を引き出します。

 

生後約6ヶ月頃になると、徐々に反射がおさまり、離乳食の準備をはじめることができます。

小さな歯が初めてお口の中に顔を出すのもこの頃です。また、歯が生える前になるとよだれがたくさん出たり、口をブーブーいわせる赤ちゃんもいます。歯が生えてくる痛みやむず痒さがイヤで「歯ぐずり」をしているのかもしれません。そんな時はちょっと表に出て気分転換をしたり、歯固めを与えてみてもいいかもしれません。 

 

授乳期のお口のケア

あかちゃんのよだれは1日に1.5リットルも出ると言われています。このよだれはいつもお口をお掃除して虫歯を予防してくれていますので、歯が生えてくるまでは、赤ちゃんのお口のお掃除は必須ではありません。飲みすぎによる嘔吐の後や舌の汚れなどが気になるママは、湿らせたガーゼでやさしくぬぐってあげると良いでしょう。

 

生後3か月頃になると、口の中に色々なものを入れて噛むようになります。安全な赤ちゃん専用の歯ブラシを持たせ「お口ピカピカしようか」などと声をかけてあげると、歯みがきなどこれからのお口のケアの練習になります。

 

指しゃぶり(おしゃぶり)と歯並び

生後6か月頃の赤ちゃんは何でも口へ運び、おしゃぶりのようにしゃぶるようになります。これは目と手の協調運動の学習とともに、手や口を刺激することで脳の発達が促進されるといわれています。

 

3歳くらいまでの指しゃぶりは、吸綴(きゅうてつ)という反射の名残です。「歯並びに影響するのでは?」「取れなくなったらどうしよう」と心配される方もいるようですが、基本的に指しゃぶり・おしゃぶりともに、3~4歳になると自然に減っていきますのであまり神経質になる必要はありません。

 

どうしても気になるようであれば、おしゃぶりをくわえる回数を制限してみたり、指しゃぶりをしている時に何か他のものに興味を持たせるようにするなど、無理せず徐々にやめさせる方向にもっていきたですね。どうしても治らない場合は専用の器具などもあるようなので、歯科医や小児科の先生に相談してみるのもよいかもしれません。

 

赤ちゃんの歯みがきはいつから?

赤ちゃんの歯みがきは、6ヵ月~1才くらいから始めると良いでしょう。この時期は間食も少なく、だ液の自浄作用で十分お口を清潔に保てるので、歯をゴシゴシみがくというよりも、歯ブラシを口に入れる感覚を身につけましょう。自分で歯ブラシを持てるようになったら、自分みがきにも挑戦してみましょう。しかし、自分みがきではほとんど歯が磨けていないのが現実。仕上げ磨きは6歳頃まで続きますので、ママやパパは大変ですが毎日しっかりチェックして正しいお口のケアを教えてあげることが大切です。

 

歯ブラシの段階

・ふき取り&マッサージ

(ガーゼでふきふき&シリコンで歯ぐきマッサージ)

・ママの仕上げみがき

・自分みがき

 

歯科検診に行き「添い乳をしてると虫歯になるよ」などと言われて心配に思っているママもいるかもしれませんね。虫歯になりやすい歯質の赤ちゃんと、虫歯になりにくい歯質の赤ちゃんがいますので、一概に「添い乳が悪い!」とは言えませんが、基本的に母乳に含まれる乳糖は、虫歯の原因になることはないと言われています。

 

ただし、離乳食やおやつ、ジュースを飲んだ後、そのまま添い乳をして眠ってしまうと虫歯になる可能性があります。虫歯が心配なママは、添い乳して寝る前に、一度口の中を濡れたガーゼなどでやさしくそっと拭ってあげてください。 

 

ママの虫歯がうつるって本当?

「むし歯菌」とも呼ばれる「ミュータンス菌」という言葉を、耳にしたことはありますか?

ミュータンス菌とは虫歯の原因となる細菌の一種で、甘いものや食べカスが反応し、歯垢となり、酸を作って歯を溶かします。

虫歯菌は歯の表面に住みつきます。まだ歯がない赤ちゃんの場合、口の中へ入ってしまっても住みつくところがないので影響はありません。

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中を調べて見ると、虫歯菌はひとつもありません。

 

では、どうして虫歯になってしまうのでしょう?何かの機会に家族の誰かから、赤ちゃんのお口の中に虫歯菌が感染してしまうからです。ミュータンス菌は唾液から赤ちゃんにうつると言われていますので、まずはお母さんやお父さん、ご家族の方がむし歯を治し、口腔ケアを大切にしましょう。

 

早期にむし歯菌へ感染することを予防するためには、お箸などを使い分けるのも一つの方法です。また、食べ物の口移しをしないなど、感染の機会を減らすように気を付けましょう。しかし、お箸の共有などは親子のスキンシップや集団生活上必要なことでもありますので、歯みがきができるようになったら、歯磨きをしっかりすることに気を付けて、様子を見ながら箸などの共有をしていっても良いでしょう。

 

★こどもの虫歯の三大要素

・虫歯菌

・食べ物(糖類)

・歯の質

 

子どもは生まれ持って歯の質が強かったり、弱かったりします。「この子は歯が弱いかもね」と歯科検診で指摘されたママもいるのでは?そういった場合、牛乳や小魚でカルシウムをしっかり摂り、バランスの良い食事をして、なるべく歯の質を上げられるようサポートしてあげましょう。歯医者さんでフッ素を塗布してもらうのも効果的です。

 

歯の生え始め

ママが妊娠してから6~7週目で、すでに赤ちゃんの乳歯ができ始めます。その後1〜2年の長い時間をかけて乳歯が完成し、生後6〜9か月頃に下の前歯が生えはじめ、2〜3歳頃にかけてだんだんと生え揃っていきます。

 

乳歯は全部で20本。通常は下のような順番で生えていきますが、前後することもあります。

 

1. 生後6~9ヶ月 下の前歯

2. 生後9~10ヶ月 上の前歯

3. 生後11ヶ月~1歳頃 上下の前歯4本ずつ

4. 1歳2ヶ月~1歳6ヶ月 奥歯(第一乳臼歯)

5. 1歳9ヶ月~2歳頃 犬歯

6. 2歳6ヶ月頃 奥歯(第二乳臼歯)

 

歯の生え始める時期や生える順番にはずいぶんと差があり、生まれた時にすでに1本生えていたり、1歳になってからようやく1本目が生えてきたり、それぞれ違います。まわりの子より多少早かったり、遅かったりしても、特に気にする必要はありません。

 

「歯ぐずり」という言葉があります。歯の生え始めは歯ぐきがむずむずしたり、歯が歯ぐきをやぶって出てくる痛みがあったりと、不機嫌になったり不安定になったりする時があります。

 

赤ちゃんがぐずり続け、何をしても泣き止まない時はもしかするとこの歯ぐずりが原因かもしれません。そんな時のためにベビー用品店ではさまざまな歯がためが販売されています。シリコン素材のやわらかいものや、水を入れて冷蔵庫でひんやりさせられるものも。赤ちゃんのお口に入るものですから、素材に注意をして安全なものを選ぶようにしましょう。

 

お口のケアと虫歯予防

歯が生えてきたら、虫歯予防に寝る前の歯みがきを習慣に。睡眠中は唾液の分泌量が減少するためお口の中の細菌が繁殖しやすくなります。就寝前にしっかり食べカスなどを取り除くという習慣をつけましょう。歯みがき後、麦茶などのお茶を飲むと歯に着色が出ることがあります。水分補給はお水か白湯にしましょう。

 

仕上げ磨きの上手な磨き方

 

・持ち方

えんぴつを握るように持つと、細かく動かすことができます。

 

・動かし方

小刻みに左右に振動させ、少しずつずらしていきます。

 

・あて方

歯の面に垂直にあてる

歯と歯茎の境目に45度の角度

歯ブラシを縦にして縦みがき

 

・雰囲気

ママは笑顔で、やさしく楽しくを心がけましょう。

 

・体勢

だっこみがき

寝かせみがき

※仰向けが嫌いなお子さんもいますので、その場合は向い合せになりみがいてあげましょう

 

Point!

・歯と歯ぐきの境目や、奥歯の溝、上の前歯の裏側、歯と歯の間は、磨き残しの多い部分です。気を付けてみがいてあげましょう。

 

 

・赤ちゃんの上唇の裏にある「上唇小帯」は歯に近く大きいので当たりやすく、当たるととても痛いので歯ブラシを嫌いになってしまう可能性があります。 ママの指で押さえたり、左右別々にみがくなど当たらないよう気を付けてみがいてあげましょう。

 

・歯ブラシは毛先が開くと弾力性が落ち、みがき残しが多くなります。ブラシの毛が開いたままではせっかく歯みがきをしてもお口の中がきれいになりません。歯ブラシが開くのが目に見えるちょっと前、目安として1か月くらいで交換をしてあげるといいでしょう。

 

 

離乳食やおやつがはじまったら・・・

歯が生えはじめ、離乳食が始まったら、ママの仕上げ磨きをスタートしましょう。また、おもちゃ代わりに赤ちゃん用の歯ブラシを持たせて歯ブラシを持つことに慣れさせましょう。まだうがいのできないうちは、うがいのかわりに湯冷ましや麦茶を食後に飲ませてあげましょう。また寝る前の歯磨きを習慣にしましょう。

 

・おやつのあげかた 砂糖を含んだ甘いものを食べると、お口の中の虫歯菌の活動が活発になり、虫歯菌が酸を出します。歯は酸にとても弱いので、この酸によって歯が溶け始め、これが虫歯の原因になります。食べ始めてから数分後には歯の表面からイオンやミネラルが溶けだしていき、その後、唾液によって酸が中和され、歯の表面が元の状態に戻っていきます。(この修復作用を再石灰化といいます)。おやつの時間を決めずに1日に何度もお菓子を食べたりジュースを飲んだりしていると、再石灰化が追いつかなくなり、その度に虫歯菌に溶かされて修復が間に合わなくなり、虫歯が出来てしまうのです。

 

・虫歯になりやすいおやつ

砂糖の多く含まれているもの(クッキー、チョコレート、など)

食べ終わるのに時間のかかるもの(あめなど)

歯にくっつきやすいもの ※長時間お口に残ってしまうため(キャラメル、ガムなど)

 

おやつに上記のようなものを食べた時は、しっかり歯を磨くようにしましょう。

 

・甘い飲み物にも砂糖がいっぱい 炭酸飲料には砂糖がたくさん入っていることはみなさんご存知だと思いますが、実は野菜ジュースやイオン飲料水にも含まれています。飲みすぎには注意したいですね。

 

・おやつは量よりも回数に注意 おやつはあげる時間と1日の回数を決めましょう。食べた後は歯みがきやうがい、まだうがいができない場合は水や麦茶を飲む習慣をつけることも大事です。

 

・かむ力を育てよう

赤ちゃんのかむ力を育てることはとっても大事。噛むことで唾液の分泌量が増え、口の中がきれいになり、歯の再石灰化が促進されます。あごが強くなり歯並びもきれいに。また脳が刺激され、発達にもよい影響を与えるといわれています。

 

Point!

噛む力を育てるため、こどもにおすすめのおやつ。

おしゃぶり昆布・するめ・煮干・枝豆・とうもろこし・りんご・なし・干しいもなど

 

 

はじめよう虫歯予防!

乳歯は虫歯になりやすい

・歯がやわらかいため虫歯になる確率が高い

・乳歯は再生能力が弱い

・上手に歯磨きができない(仕上げ磨きが大変)

 

乳歯はいずれ生え変わるから、虫歯になっても平気…?

 

乳歯が虫歯になるとこのような影響があります。

 

永久歯の歯並びが悪くなる

(虫歯などで抜いてしまうと永久歯は生えてくる目印を無くしてしまい、歯並びが悪くなってしまいます)

 

永久歯の歯の質が悪くなる

(乳歯の虫歯で歯の根っこに膿が溜まってしまうと、下でつくられている永久歯にも影響があります)

 

事前にできる虫歯対策

・フッ素を塗布する

「フッ素」とは歯質を強化し、歯に汚れがつかないようにすることで虫歯菌から歯を守ることができます。現在ではフッ素の入った歯磨き剤も味や濃度さまざまなものが販売されています。

 

・シーラント

シーラントは、形が複雑だったり溝が深い奥歯の溝にレジン(樹脂)を貼り付ける処置のことです。ブラッシングだけでは予防しきれない虫歯を防ぎます。一般的には3~4歳から使用が可能と言われています。

 

・定期健診

市区町村で行われる歯科検診はもちろん、かかりつけの歯科医を作り、定期的に健診を受けることが大切です。最近では予防歯科と言われ、虫歯ができる前に歯医者に行くことが推奨されています。乳歯が生えたら、1歳までに歯科検診を受けましょう。赤ちゃんのなるべくご機嫌の良い午前中に済ませてしまうのがオススメ。歯とお口のケアや生活上の注意点について不安に思うことがあればこの機会に先生に相談してみましょう。

 

 

協力:シ―スター株式会社

 

歯科医の先生もおススメしています。

 

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赤ちゃんのお口のケアの第一歩は、歯ブラシの感触に慣れること。歯が生えてきたら乳歯ケアをはじめると良いでしょう。一番大事なことは、赤ちゃんが嫌がらないことです。
プチブルレインボーは、やさしい音波振動とソフトブラシで赤ちゃんに不快な思いをさせずにしっかりと歯をみがくことができ、しっかりと汚れが落ちていることが、歯垢染め出しテストでも確認できました。
楽しい歯みがきと定期検診で、乳児のうちから虫歯予防の習慣を身に付けましょう。

内山公男 先生

国立病院機構 栃木医療センター 歯科・歯科口腔外科・小児歯科 院長

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