赤ちゃんと音楽の素敵な関係(1/3)

株式会社 ニコ・ワークス

赤ちゃんと音楽の素敵な関係(1/3)

2014/08/20 赤ちゃんと音楽の素敵な関係(1/3)

201484115043.jpg

赤ちゃんのまわりには、いつも“うた”や、“音楽”があふれていますよね。でも、それってどうしてでしょう?大人にも音楽療法があるように、赤ちゃんも音楽で気持ちが変わるのでしょうか?今回は、音楽が赤ちゃんにもたらす不思議で素敵なちからをご紹介します。

 

 

ママの声でうたうと赤ちゃんも落ち着いて集中します

赤ちゃんの聴覚の発達は五感のなかでは比較的早いと言われていて、生まれてまもないころから音に反応します。そして誕生前後には、ママやパパの声を聞き分けることもできますが、首がまだ座っていないねんねの頃は、音のするほうに顔を向けたり、リズムにのって体を揺らすことができないので反応はわかりにくいものです。だんだんと成長して、表情が出てきたり手足を自分の意思で自在に動かしたりできるようになると、音楽への反応もわかりやすくなって、赤ちゃんのお気に入りのうたや音楽を見分けられるようになります。

編集部で音楽についてアンケートをとってみました。

「生後6ヵ月くらいまでに、すすんで赤ちゃんに音楽を聞かせている」 というママは約70%を超えています。やっぱり多いです!テレビやラジオから流れてくる音楽も入れると、80%くらいの赤ちゃんがどこかで音楽に触れ合っていると思います。よく音楽を聴いている赤ちゃんは、1日~2日に一度は音楽に触れ合っているようです。

「うたを聞かせている(テレビやCDを含むヴォーカル全般)」 というママは60%ほど。「ママの生うたを聞かせている」 のは75%以上でした。赤ちゃんとおしゃべりするようにうたを聞かせているようですね。

玉川大学の梶川先生の実験でも「赤ちゃんの心拍数がいちばん落ち着くのはママのうた声」ということがわかっています。梶川先生にちょっと面白いことを伺いました。ママの声で朗読とうたの両方を比べると、″うた″のほうが赤ちゃんが落ち着く結果が出たというのです。

「そもそも、音楽の原点とはお母さんの″うたいかけ″ ではないかと思っています。音楽と言語は切り離さない関係にあって、初期の頃の言語は音楽的なものがあったという考え方があります。たとえば、求愛するときにもうたいますし、喜びや怒りを表すときもうたが使われていました。人間の赤ちゃんは、サルの赤ちゃんと違ってお母さんのお腹にしがみついていられないから、離れたときになだめるのに音楽的な声を使ったとも考えられています。そんな仮定から、うたいかけには、赤ちゃんを落ち着かせる効果あるのかもしれないと思っています。」

まだ、言語が話せない赤ちゃんは、ママやパパの楽しい声をたくさん聞くことができる″ うた ″が好きなのも頷けます。ベビコママたちが赤ちゃんに聞かせている主なうたや音楽は、子守唄や童謡がいちばん多かったです。子守唄は、気持ちが落ち着きスムーズに眠りに入りやすいようなメロディが多く、童謡は、動物や生活のことなど赤ちゃんがよく知っている身近なものを歌詞に入れているので、赤ちゃんもとっても喜びますよね。言葉としても聞き取りやすいし、言葉のイントネーションと音の高さがわりと一致しているものが多いと、梶川先生も言います。

→次ページ うたい方のコツは『メロディに合わせて聞き取りやすく』

(この記事はフリーペーパーbabyco vol.28の特集記事の転載です。)

20148414307.jpg

 

音楽は、言語の起源と深く関わると言われています。だから、赤ちゃんとママやパパをつなぐコミュニケーションの道具として使ってほしい

  監修/梶川祥世先生

玉川大学リベラルアーツ学部 准教授/脳科学研究所 専門:発達心理学 「音声コミュニケーション」という大きいテーマもと、赤ちゃんが音を聞き取り理解する仕組みの発達と、周りの大人からの働きかけが赤ちゃんの発達をどのように促すかということに関心を持っています。言葉の発達、言語と音楽の関係、母子間音声相互作用などについて研究を行っています。二児の母。


201486155948.jpg

20148616016.jpg


 

TOP