赤ちゃんと音楽の素敵な関係(2/3)
赤ちゃんのまわりには、いつも ″うた″や、″音楽″があふれていますよね。でも、それってどうしてでしょう?大人にも音楽療法があるように、赤ちゃんも音楽で気持ちが変わるのでしょうか?今回は、音楽が赤ちゃんにもたらす不思議で素敵なちからをご紹介します。
→前ページ ママの声でうたうと赤ちゃんも落ち着いて集中します
赤ちゃんや幼児に向かって話す時の高い声で抑揚がついた話し方を専門的な言い方で「マザーリーズ」と呼びます。ママやパパがやさしく語りかけてくれると、赤ちゃんはそちらを見て、とても心地いいのだと思います。実際に、生後6~7ヵ月くらいの赤ちゃんに、ゆっくりとしたテンポの子守唄を聞かせると、長い間歌のの流れてくる方を見たいたというデータがあります。生後7~8ヵ月くらいになるともう言葉は聞き取れますので、意味はわからなくても、うたの中でくり返し出てくる単語を音として受け入れるようになります。生後半年までの小さい子でも、音の高さとリズムをちゃんと聞き取っているので、うたや音楽には反応しています。
赤ちゃんをだっこするとき、からだを一定のリズムで揺らしたり背中をトントンしたりすると、赤ちゃんはとても落ち着きますよね。このとき音楽があったほうがママもパパもリズムに乗りやすくなって、からだにやさしく触ったり視線を合わせたりというスキンシップも増えていくものです。聴覚だけでなく、いろいろな方面から五感を刺激するほうが、ママやパパの存在を感じ、より赤ちゃんが安心すると言われています。
もともと音楽はは、人と人とのコミュニケーション手段として進化してきたものです。周りの人とわかち合うことでことで社会性を育む助けとなるでしょう。育児をしやすくしたり赤ちゃんを楽しませたり、気持ちを伝えたり・・・音楽は、親子をつなぐ、とても素敵な演出になると思います。ですから、ちょっとした生活のなかでも、うたをうたって気持ちを通わせてみましょう。ぞうの絵を見ながら、♪ぞうさんぞうさん おはなが~♪とうたえば、ぞうの様子を伝えることもできます。おでかけするときは、おさんぽのうたなどをうたったり、自然のことや季節のうたなど、歌詞から知識を教えることもできます。もちろん赤ちゃんには意味はまだわかりません。でもママやパパの顔を見て声を聞いて気持ちや状況を感じることはできます。
うたい方のコツは、『メロディに合わせて聞き取りやすいように』。また、くり返しも小さい子には大切です。オノマトペはマネしやすくていいですね。「おもちゃのちゃちゃちゃ」の♪チャチャチャ♪だったり、♪ケロケロ クワクワ♪だったり、♪ニャンニャンニャニャ~♪は発音もしやすいです。リズムにのってだんだんに声を出せるようになることが、赤ちゃんにとって大きな喜びとなります。つかんだり、たたいたり、息を吹きかけることができるようになったら、太鼓やラッパなど、楽器を一緒に奏でるのもいいですね。マネのしあいっこは共感性を育てることになりますし、いろいろな音楽体験をさせることで、赤ちゃんの脳にいい刺激を与えることができます。
→次ページ 教えて赤ちゃんと音楽のことQ&A
(この記事はフリーペーパーbabyco vol.28の特集記事の転載です。)
音楽は、言語の起源と深く関わると言われています。だから、赤ちゃんとママやパパをつなぐコミュニケーションの道具として使ってほしい
監修/梶川祥世先生
玉川大学リベラルアーツ学部 准教授/脳科学研究所 専門:発達心理学 「音声コミュニケーション」という大きいテーマもと、赤ちゃんが音を聞き取り理解する仕組みの発達と、周りの大人からの働きかけが赤ちゃんの発達をどのように促すかということに関心を持っています。言葉の発達、言語と音楽の関係、母子間音声相互作用などについて研究を行っています。二児の母。
17/11/10
17/05/15
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赤ちゃんのまわりには、いつも ″うた″や、″音楽″があふれていますよね。でも、それってどうしてでしょう?大人にも音楽療法があるように、赤ちゃんも音楽で気持ちが変わるのでしょうか?今回は、音楽が赤ちゃんにもたらす不思議で素敵なちからをご紹介します。
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うたい方のコツは、『メロディに合わせて聞き取りやすく』
赤ちゃんや幼児に向かって話す時の高い声で抑揚がついた話し方を専門的な言い方で「マザーリーズ」と呼びます。ママやパパがやさしく語りかけてくれると、赤ちゃんはそちらを見て、とても心地いいのだと思います。実際に、生後6~7ヵ月くらいの赤ちゃんに、ゆっくりとしたテンポの子守唄を聞かせると、長い間歌のの流れてくる方を見たいたというデータがあります。生後7~8ヵ月くらいになるともう言葉は聞き取れますので、意味はわからなくても、うたの中でくり返し出てくる単語を音として受け入れるようになります。生後半年までの小さい子でも、音の高さとリズムをちゃんと聞き取っているので、うたや音楽には反応しています。
赤ちゃんをだっこするとき、からだを一定のリズムで揺らしたり背中をトントンしたりすると、赤ちゃんはとても落ち着きますよね。このとき音楽があったほうがママもパパもリズムに乗りやすくなって、からだにやさしく触ったり視線を合わせたりというスキンシップも増えていくものです。聴覚だけでなく、いろいろな方面から五感を刺激するほうが、ママやパパの存在を感じ、より赤ちゃんが安心すると言われています。
もともと音楽はは、人と人とのコミュニケーション手段として進化してきたものです。周りの人とわかち合うことでことで社会性を育む助けとなるでしょう。育児をしやすくしたり赤ちゃんを楽しませたり、気持ちを伝えたり・・・音楽は、親子をつなぐ、とても素敵な演出になると思います。ですから、ちょっとした生活のなかでも、うたをうたって気持ちを通わせてみましょう。ぞうの絵を見ながら、♪ぞうさんぞうさん おはなが~♪とうたえば、ぞうの様子を伝えることもできます。おでかけするときは、おさんぽのうたなどをうたったり、自然のことや季節のうたなど、歌詞から知識を教えることもできます。もちろん赤ちゃんには意味はまだわかりません。でもママやパパの顔を見て声を聞いて気持ちや状況を感じることはできます。
うたい方のコツは、『メロディに合わせて聞き取りやすいように』。また、くり返しも小さい子には大切です。オノマトペはマネしやすくていいですね。「おもちゃのちゃちゃちゃ」の♪チャチャチャ♪だったり、♪ケロケロ クワクワ♪だったり、♪ニャンニャンニャニャ~♪は発音もしやすいです。リズムにのってだんだんに声を出せるようになることが、赤ちゃんにとって大きな喜びとなります。つかんだり、たたいたり、息を吹きかけることができるようになったら、太鼓やラッパなど、楽器を一緒に奏でるのもいいですね。マネのしあいっこは共感性を育てることになりますし、いろいろな音楽体験をさせることで、赤ちゃんの脳にいい刺激を与えることができます。
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(この記事はフリーペーパーbabyco vol.28の特集記事の転載です。)
音楽は、言語の起源と深く関わると言われています。だから、赤ちゃんとママやパパをつなぐコミュニケーションの道具として使ってほしい
監修/梶川祥世先生
玉川大学リベラルアーツ学部 准教授/脳科学研究所 専門:発達心理学 「音声コミュニケーション」という大きいテーマもと、赤ちゃんが音を聞き取り理解する仕組みの発達と、周りの大人からの働きかけが赤ちゃんの発達をどのように促すかということに関心を持っています。言葉の発達、言語と音楽の関係、母子間音声相互作用などについて研究を行っています。二児の母。