子ども服のデザインが変わる? 新たな安全規格を発表

株式会社 ニコ・ワークス

子ども服のデザインが変わる? 新たな安全規格を発表

2014/07/28 子ども服のデザインが変わる? 新たな安全規格を発表

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色々なデザインがあり、大人顔負けのお洒落な子ども服がどんどん増えています。

自分のお子さんに何を着せてあげようか、お洒落が好きなお母さん達にとってお子様の服選びは子育ての一つの楽しみにもなっているのではないでしょうか?

しかし、大人の服と違い、子ども服はデザインだけでなく安全性も重視した洋服選びが大切になります。

 

 子ども服に新たに設けられた安全規格

経済産業省は今年6月24日に、頭や首周り、背中に紐を使った子ども服について、日本工業規格(JIS)として認めないと発表しました。この規格は来年の12月から適用されるため、それ以降は紐がついたデザインの子ども服は一気に減ると考えられています。

この規格について、法的な拘束力はありませんが、子ども服を売っているデパートやスーパーなどの小売大手の多くはJISを基準として子ども服を仕入れています。そういったお店に卸せない子ども服はメーカー側も作らなくなってしまうため、今回の発表は子ども服メーカー側にも大きな影響が出ています。

参考:経済産業省 HP

 

JIS規格とは?

JISというのは、法律に基づく国の公的な規格です。企業が製品の製造や販売、輸入をする際の指標となっています。日本の工業製品について統一のきまりごとを作ることで、異なるメーカーの製品でも同じ特徴を共有したりルールを設けたりする事が出来ます。

子ども服を含め色々な製品を作る時には、試作の段階から、このJIS規格に適合するように検討していくのが基本となっています。

 

具体的な内容は?

今回の安全規格の具体的な内容としては、7歳未満の子ども服ではパーカのフードなど、頭や首周りに紐を使うことを禁じるとしました。また、13歳未満の子ども服では、バスや車のドアなどに挟まれる恐れがあるとして背中に紐やリボンを使うことを禁じました。

女の子の洋服のデザインに多いホルターネックやワンピースの腰部分についているリボンなどのデザインは禁止になるという事ですね。

 

子ども服が危険ってどうゆうこと?

 

子ども服についている『紐』が危険

JIS規格の内容を見てもわかるように、今販売されている子ども服の安全性を問われるきっかけになったのが「紐」の存在です。

首周りについている紐がどこかに引っかかって首が締まったり、もしくは引っ張られることにより転んでしまったりする危険性があります。また、ズボンにデザインとしてついている紐が自転車の車輪に巻き込まれ大きな事故に繋がる危険性も。

 

実際にお母さん達は危機感を感じている!

東京都が行ったアンケート結果によると、77%の親御さんが「こども服によるケガの危険を感じた事がある」と答えています。

その77%の中身を見てみると、一番多いのが「上着のフードについて」が20.9%と一番多く、次いで上着の首周りの紐、ズボンの裾の部分の紐となっています。実際にケガをしてしまったという人も16.5%おり、お母さん達の中では危機感は広まっていました。

参考:防ごう こども服による事故-NHKオンライン

 

日本は遅れている? 海外では施工済み

アメリカやヨーロッパなどでは、子ども服に関する様々な安全規格が既に定められています。例えば、今回日本の安全規格に盛り込まれたように、7歳未満の子ども服は上着の首まわりや裾の紐や後ろから出ている紐は禁止です。また、つけてもいい紐の長さにも規定があります。更に、イギリスではファスナーやボタンについても細かく規格があり、子どもが間違ってボタンを飲み込んでしまう事故などを抑制しています。

 

子ども服で気にしたいポイント

安全規格が発表された事で、子ども服の安全性についてのお母さん達の関心が高まっていますが、ではどんな点に気をつければいいのでしょうか? まず今回規格になったフードや紐は、ついていないものを選ぶにこしたことはないですが、なるべく引っかかりが少ないデザインや、力が加わった際には本体から外れるタイプのものを選ぶようにすると安全です。更に、ファスナーは首や顎を挟まないよう取り付け位置やサイズをしっかり確認するようにしましょう。また、お子様が小さいうちはボタンを誤飲してしまう危険性があるのでしっかり縫い付けてあるかどうかを小まめに確認し、口にいれたくなるような色合いのボタンは避けるようにしましょう。

今後、安全規格が一般的に浸透していくことで、デザイン性と安全性を兼ね備えた子ども服も増えていくと思いますが、それまではお洒落を楽しみつつ安全な子ども服を選んで事故から守ってあげましょう。

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