夫婦の出産意識調査 2015

株式会社 ニコ・ワークス

夫婦の出産意識調査 2015

2015/06/01 夫婦の出産意識調査 2015

201561164616.jpg

一般財団法人1more Baby応援団による「夫婦の出産意識調査」が公表されました。

少子化対策の鍵を握る夫婦の想いから、今後改善すべき子育て環境のカタチが見えてきます。

『2人目の壁』は依然高く。一方で、既婚男女の多くは「子どもを2人以上欲しい」。

 

理想の人数、「2人以上が」79.6%で過去最高

実際の出産予定とは別に、「持ちたい理想の子どもの合計人数」を尋ねました。

その結果、全体のうち、48.0%の方が「2人」、28.2%の方が「3人」と回答し、「2人以上を理想としている」は79.6%であることが分かりました。「理想の子どもの人数を2人以上」と考えている夫婦の割合は調査開始の2013年から増加傾向にあり、今回が過去最高です。

 

75.0%の夫婦が「2人目の壁が存在する」と回答

『2人目の壁』=「生活費や教育費に関連した家計の見通しや、仕事等の環境、年齢等を考慮し、第二子以後の出産をためらうこと」

今年も、この『2人目の壁』の考え方について説明したうえで、「2人目の壁は存在すると思うか」について尋ねたところ、『2人目の壁』について「存在すると思う」と答えた方は、全体の75.0%で、上記の「理想の子どもの人数」とは相反する結果となりました。

 

「2人目の壁」を感じる原因は、「経済的理由」が最多86.5%

『2人目の壁』を感じる理由を尋ねた結果、「経済的な理由」が働くママ・専業主婦ママともに1位となり、2位「第一子の子育てで手一杯」(43.6%)、3位「年齢的な理由」(42.2%)と続きました。就業状況別でみると、働くママは「仕事上の理由」が64.7%という高い数値で2位(全体では38.5%で5位)となり、産休の取得しやすさや職場復帰などへの影響を懸念している様子がうかがえました。一方、専業主婦ママは「心理的な理由」が46.8%と全体より高く、育児ストレスなどをより感じていることが分かりました。

また、『2人目の壁』を解消するために必要だと感じることは、「経済的なサポート」(81.9%)が最多で、ママの就業別でも働くママ(82.3%)、専業主婦ママ(84.8%)とも高いことが分かりました。しかし、続くのが働くママは「ワークライフバランス」(64.4%)、 「休職・復職のしやすさ」(61.0%)となるのに対し、専業主婦ママは「育児ストレスを緩和できるような仕組み・コミュニティ」(47.1%)、「産後のケア・サポートの充実」(43.7%) となり、ママの就業状況によって、『2人目の壁』解消の課題に違いも見られました。『2人目の壁』解消には、子育て費用を軽減してくれる制度上のサポートに加え、自分や家族が働き続けられる環境づくりがポイントになりそうです。

夫婦の子育ての満足度

 

夫は自己評価も妻からの評価も60点台。一方、妻は子育ての理想が高く、自分を過小評価しがち!?

夫の妻への評価は平均83.0点、自己評価は平均63.8点と、妻を高く評価しました。しかし、妻の夫への評価は平均66.7点、自己評価は平均72.6点で、自身への評価が夫への評価を上回る結果となりました。

結果をみると、夫は妻からの評価と自己評価との間に大きな差はなく、客観的に評価をしているようです。しかし、妻は夫からの高い評価にも関わらず、自身の評価を10.4ポイントも低く付けていることが分かります。

妻は、自身の子育て像の理想の高さから、現状の子育てに満足しておらず、不完全燃焼な状態なのかもしれません。

 

「2人以上の出産」について、満足している家庭は97.6%

前項までの調査結果で『2人目の壁』の存在が明らかになりましたが、実際に2人以上出産した夫婦に、 

家庭の幸福感について満足しているかを聞きました。すると97.6%の夫婦が満足していると回答。

様々な理由から『2人目の壁』を感じる夫婦がいる一方、乗り越えた夫婦の多くは幸福感を感じ、生活に満足していることが分かりました。

働く女性の「出産・子育て」と「仕事」に対する本音

 

フルタイムで働くママの9割が「子育てに関する制度と企業風土が整えば、働き続けたい」。さらに、約8割が「管理職も目指すと思う」 (79.6%)と回答。

出産後に復職や再就職を望む女性が増えるなか、政府が掲げた女性の活躍推進策に期待が集まっています。

そこで、働くママに「子育てに関する制度と企業風土が整っていれば、女性も働き続けたいと思うか」を尋ねたところ、9割が「働き続けたい」と答えました(全体では84.5%)。また、「管理職を目指すと思うか」という質問には、働くママの8割近く(79.6%)が「目指すと思う」と答えました。

 

職場に“イクボス”増殖中?働くママの7割超が「上司は子育てに理解がある」。イクボスがいる職場では、子育てへの意識がよりポジティブな傾向。

「自分や配偶者の上司は子育てに理解がある方だと思いますか」と尋ねたところ、前項の働くママの75.2%が「理解がある」と答え、職場の上司の多くが、いわゆる“イクボス”であることが分かりました。前項の回答も踏まえると、働く女性たちが今後も働き続けたいという気持ちには、職場の“イクボス”の存在が大きく影響するのかもしれません。

 


 

20156116318.jpg

協力/一般財団法人1more Baby応援団

理想の数だけ子どもを産める社会を実現するため、結婚・妊娠・出産・子育て支援に関する情報提供及びその実現に必要な事業を行い、将来の活力ある社会環境の維持・発展のために寄与することを目的として設立しました。「 1 more Baby応援団」ポータルサイトと公式Facebookページでは、出産に関するママ・パパの意識を把握するための調査結果や、 「もうひとり、こどもが欲しい」 という家族の想いを応援する情報を発信しています。*「1 more Baby応援団」ポータルサイト (http://1morebaby.jp)

 

 

TOP