赤ちゃんに大切な3つの「育み」~脳育~(1/3)

株式会社 ニコ・ワークス

赤ちゃんに大切な3つの「育み」~脳育~(1/3)

2016/03/07 赤ちゃんに大切な3つの「育み」~脳育~(1/3)

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感じる心をつくる「ふれあい

親になると、つい「脳の発達」という言葉が気になりますが、赤ちゃんは脳だけで成長するわけではありません。

生まれたばかりの時には約400グラムの脳が、生後6ヶ月で約2倍、3歳で約3倍になり、成人と同じ1300〜1400グラムになるのは5歳ぐらいです。

「赤ちゃんの脳の発達」が注目されているのは、生まれてまもない頃から1歳くらいまでの間に、

脳の神経細胞が爆発的に増えるため、脳の重さが急激に変化するからだといわれています。

このときに、脳の変化を歪めず、その後の赤ちゃんの心身の発達を保障するためには、

心地よい体験をさせてあげることが重要になるのです。

 

では、乳幼児期にはどんな体験が大切なのか…

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それは、五感の発達を促す「ふれあい」です。

乳幼児期には触覚が最も発達しており、触覚体験がすべての感覚器官を刺激し五感の発達を促すからです。

これは乳幼児期特有の感覚器官の働きですが、触れることで快と不快を感じ分けて

心の発達を促すとても重要な影響を赤ちゃんに与えるのです。

特に水や砂、草や木など自然に直接触れることが赤ちゃんの感性を育てることになります。

 

ふれあうのはモノだけではありません。

親とのふれあいで赤ちゃんは「安心」を感じ、自分が受け容れられ愛されていることを感じることができます。

この体験によって、成長したときに、周囲の人を信じて受け容れることができるようになっていくのです。

このような親のとの間で感じる安心を「基本的信頼感」または「愛着」と言い、

自己と他者を信頼でつなぐ豊かで安定した心の基礎になるのです。

 

赤ちゃんとのふれあいで最も大事なことは”親の気持ち”です。

親がゆったりと安心した気持でふれると、その安心が赤ちゃんにちゃんと伝わります。

親が心配や不安の気持ちを持ったままなら、赤ちゃんはその心配と不安を感じとり、

泣き出したり、むずがったりする場合もあります。

触覚を中心とする乳幼児の感覚器官は非常に敏感で、

だっこするだけでも安心や不安を感じてしまうほどです。

 

赤ちゃんに大切な3つの「育み」(2/3)

赤ちゃんに大切な3つの「育み」(3/3)

 


今回お話をお聞きしたのは

廣木克行先生

大阪千代田短期大学学長

神戸大学名誉教授

 

神戸大学発達科学部教授を経て大阪千代田短期大学学長に。

学長としての多忙な日々のなか、各地で保育・教育・講演など子育て相談も受けている。著書に『手をつなぐ子育て』(かもがわ出版)、『保育に愛と科学を』『子どもが教えてくれたこと』(いずれも北水)、『脳育あそび150』(メイツ出版*2010年10月発行予定)

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