海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【シンガポール編】
世界の子育てをのぞいてみれば、日々の子育てに思わぬヒントをもらえるかもしれません。
「所変われば品変わる」というように、日本では当たり前だと思っていたことが、海外から見ると驚かれたり、うらやましがられたり。
そんな日本と海外の子育ての違いについて、海外在住のママに取材しました!
シンガポール在住の森 花菜子さん(41歳)。
ご主人のザックさん(40歳・マレー系シンガポール人)、息子の類くん(るい・5歳)、娘の蘭々子ちゃん(ららこ・1歳8か月)の四人家族です。
「今年でシンガポール在住14年目となります。
ヨーロッパ留学後、海外で就職がしたくて、たまたま仕事が見つかった場所がシンガポールでした。
息子の類はチャイルドケア(日本の保育園にあたる)に通っています。
蘭々子もつい最近から数日だけ保育園に通い始めました。
自宅では子どもに話しかける時は私は日本語、主人はマレー語というように分けています。
でも私と主人の会話が英語で、また保育園では主に英語なので、類は自然に英語も話すようになりました。
中国語も多少分かるようです(私たちの前では恥ずかしがって話しませんが)。
蘭々子はまだ会話はできませんが、日本語でもマレー語でも指示は理解するようになってきました」
「日本にいるんだから当たり前じゃない、と思うかもしれません。
でも、シンガポールは違います。いろいろな人種と宗教が共存している国です。日本では、外国人は外国人というレッテルを貼られがちだと思いますし、子ども心に、なんであの子は髪の毛や肌の色が違うの? とか感じますよね。
シンガポールは、教室でも西洋人、アジア人、インド人などが普通に一緒に遊び、先生はごく自然に英語で話したり、中国語で話したり、という具合です。
宗教的な行事にも、お互いに参加しあったりするので、とても楽しいです(異なる宗教の結婚式、お祭りなど)。
子どもたちがそれを自然に受け入れて育つことができるのは、とても恵まれていると感じています」
「チャイルドケアは朝7時から開いていて、朝ごはんまで食べさせてくれます。
朝慌てずに済み、お友達と一緒に食べれば自宅よりも早くちゃんと食べてくれるので、本当に助かります。
内容は給食というほど立派なものではなく、パン、シリアル、牛乳といった簡単なもの。
着いた子どもから順次食べ、しばらく遊びの時間があった後、果物が配られます。
メニューやブランドにこだわるママたちは子どもにお弁当を持たせていますが、大体の家庭がその点はこだわっていないようです。もちろん家で食べてくる子もいます。
しかし、そもそも日本のように、朝から野菜や他のおかずなどしっかり食べている国は少ないのではないでしょうか」
「これは不思議、というより気候なので仕方がないと思うのですが、日本では夏しか屋外プールで遊べませんよね。
子どもはプールが大好きなので、いつでもプールに連れて行けるのは、シンガポールの特権だと思います」
「シンガポールは弱者にとても優しい国だと思います。
妊娠中も、電車の中で子どもを抱っこしているときも、見知らぬ人にいつも席を譲っていただいたり、ドアを開けてもらったりしました。
日本にいるときより子連れでも気後れしない。これは多くの日本人ママが感じていることのようです」
「現在は日本でもかなりバリアフリーが進んでいるそうですが、それでもベビーカーの外出には気を使うと聞きます。
シンガポールは、駅や施設にはだいたいエレベーターや傾斜路があり、ベビーカーで動くのがとても楽です。
公共の場所に子どもを連れて行きやすいのは、うれしいですね」
「四季があるのはうらやましい!
シンガポールは常夏の国なので、雪も子どもたちにとっては未知の世界です。
冬場の子育ては大変だとは思いますが、子どもたちにはとても刺激になると思います」
「ゆっくりお風呂に浸かることのできる日本はいいですね。
シンガポールにもバスタブはありますが、日本のように洗い場と湯船、両方あるバスルームとは広さが違います。
また、ムスリムの家庭に言わせれば、たぶん5歳ぐらいからは異性の親子で一緒にお風呂に入るのはやめたほうがいいなど言われると思います。
みんな日本の温泉に入るのも躊躇するくらいですから、家族の中でも裸になるのは抵抗があるのではないでしょうか」
「いつも、素材の味を生かした日本食をもっと子どもに食べさせてあげたいと思っています。
簡単な焼き魚、美味しいお豆腐など、お安く手に入ったらどんなにいいだろうと思います。
シンガポールの料理はソースが決め手! というものが多く、チリクラブなどまさにその典型(まだ子どもには早いですが)。
麺類もうまみ調味料たっぷりで、食べた後は喉が渇きますよ! お豆腐なども料理ではよく使いますが、ローカルのものは冷や奴などにしても美味しくないです」
「清潔な国として知られるシンガポールですが、実は公共トイレの使い方が汚く、悪臭が漂っていることも日常茶飯事です。
子どもをトイレに連れて行くときは、壁・便器・ドアなどに手を触れないように大変神経質になってしまいます。
おむつ替えの施設なども含めて、日本の設備は素晴らしい。シンガポールもそうであってほしいものです」
「日本はベビー用品やベビーフードが他の国の数倍充実していると思います。
便利な商品を知るのは、大抵日本に帰国して戻ってきたお友達から。
例えば、紙パックを子どもが手で押して中身が出ないようにするホルダー、ベビーカー用の水筒ホルダー、トイレトレーニング用のライナー、便座の上に乗せる子ども用便座など。
そういう、かゆいところに手が届くような商品は、しばらくするとシンガポールに入ってくるのですが、やっぱりタイムラグがあります。
日本の童謡が聞けたり、カラオケになっている本もいいなと思いました」
「どの国でも、どの文化でも、与えられた環境で子どもたちが幸せにのびのびしてくれているのが一番!
こうした方がいい、あれはよくないと色々な意見がどの国でもありますが、こういうのって一時のブームだったりもして、数年経過すると別の説が有力になったり。
他の人に気を取られずに、ママも子どももにこやかでいられる方法で育てるのが大切なんじゃないかと思います」
日本と海外の子育ての違い【シンガポール編】、いかがでしたでしょうか。
同じアジアでも、気候や民族構成などが違うと、子どもにとっての遊びや価値観も全く変わってくるものなんですね。
また、毎回のように各国の日本人ママたちから届く、和食のよさについての声。日本にいると当たり前のように感じ、食事のしたくが面倒に思える日もありますが、改めて一食一食大切に作っていきたいと思いました。
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17/11/10
17/05/15
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世界の子育てをのぞいてみれば、日々の子育てに思わぬヒントをもらえるかもしれません。
「所変われば品変わる」というように、日本では当たり前だと思っていたことが、海外から見ると驚かれたり、うらやましがられたり。
そんな日本と海外の子育ての違いについて、海外在住のママに取材しました!
今回取材に協力してくれたのは?
シンガポール在住の森 花菜子さん(41歳)。
ご主人のザックさん(40歳・マレー系シンガポール人)、息子の類くん(るい・5歳)、娘の蘭々子ちゃん(ららこ・1歳8か月)の四人家族です。
「今年でシンガポール在住14年目となります。
ヨーロッパ留学後、海外で就職がしたくて、たまたま仕事が見つかった場所がシンガポールでした。
息子の類はチャイルドケア(日本の保育園にあたる)に通っています。
蘭々子もつい最近から数日だけ保育園に通い始めました。
自宅では子どもに話しかける時は私は日本語、主人はマレー語というように分けています。
でも私と主人の会話が英語で、また保育園では主に英語なので、類は自然に英語も話すようになりました。
中国語も多少分かるようです(私たちの前では恥ずかしがって話しませんが)。
蘭々子はまだ会話はできませんが、日本語でもマレー語でも指示は理解するようになってきました」
海外から見た日本の子育て「ここが不思議!」
周りがほとんど日本人
「日本にいるんだから当たり前じゃない、と思うかもしれません。
でも、シンガポールは違います。いろいろな人種と宗教が共存している国です。日本では、外国人は外国人というレッテルを貼られがちだと思いますし、子ども心に、なんであの子は髪の毛や肌の色が違うの? とか感じますよね。
シンガポールは、教室でも西洋人、アジア人、インド人などが普通に一緒に遊び、先生はごく自然に英語で話したり、中国語で話したり、という具合です。
宗教的な行事にも、お互いに参加しあったりするので、とても楽しいです(異なる宗教の結婚式、お祭りなど)。
子どもたちがそれを自然に受け入れて育つことができるのは、とても恵まれていると感じています」
朝ごはんは必ず家で食べる
「チャイルドケアは朝7時から開いていて、朝ごはんまで食べさせてくれます。
朝慌てずに済み、お友達と一緒に食べれば自宅よりも早くちゃんと食べてくれるので、本当に助かります。
内容は給食というほど立派なものではなく、パン、シリアル、牛乳といった簡単なもの。
着いた子どもから順次食べ、しばらく遊びの時間があった後、果物が配られます。
メニューやブランドにこだわるママたちは子どもにお弁当を持たせていますが、大体の家庭がその点はこだわっていないようです。もちろん家で食べてくる子もいます。
しかし、そもそも日本のように、朝から野菜や他のおかずなどしっかり食べている国は少ないのではないでしょうか」
プールは夏の風物詩
「これは不思議、というより気候なので仕方がないと思うのですが、日本では夏しか屋外プールで遊べませんよね。
子どもはプールが大好きなので、いつでもプールに連れて行けるのは、シンガポールの特権だと思います」
子連れだと周囲に気を使う
「シンガポールは弱者にとても優しい国だと思います。
妊娠中も、電車の中で子どもを抱っこしているときも、見知らぬ人にいつも席を譲っていただいたり、ドアを開けてもらったりしました。
日本にいるときより子連れでも気後れしない。これは多くの日本人ママが感じていることのようです」
ベビーカーでの外出に気を使う
「現在は日本でもかなりバリアフリーが進んでいるそうですが、それでもベビーカーの外出には気を使うと聞きます。
シンガポールは、駅や施設にはだいたいエレベーターや傾斜路があり、ベビーカーで動くのがとても楽です。
公共の場所に子どもを連れて行きやすいのは、うれしいですね」
海外から見た日本の子育て「ここがうらやましい!」
四季
「四季があるのはうらやましい!
シンガポールは常夏の国なので、雪も子どもたちにとっては未知の世界です。
冬場の子育ては大変だとは思いますが、子どもたちにはとても刺激になると思います」
お風呂
「ゆっくりお風呂に浸かることのできる日本はいいですね。
シンガポールにもバスタブはありますが、日本のように洗い場と湯船、両方あるバスルームとは広さが違います。
また、ムスリムの家庭に言わせれば、たぶん5歳ぐらいからは異性の親子で一緒にお風呂に入るのはやめたほうがいいなど言われると思います。
みんな日本の温泉に入るのも躊躇するくらいですから、家族の中でも裸になるのは抵抗があるのではないでしょうか」
お魚がおいしい!
「いつも、素材の味を生かした日本食をもっと子どもに食べさせてあげたいと思っています。
簡単な焼き魚、美味しいお豆腐など、お安く手に入ったらどんなにいいだろうと思います。
シンガポールの料理はソースが決め手! というものが多く、チリクラブなどまさにその典型(まだ子どもには早いですが)。
麺類もうまみ調味料たっぷりで、食べた後は喉が渇きますよ! お豆腐なども料理ではよく使いますが、ローカルのものは冷や奴などにしても美味しくないです」
公共のトイレやベビー施設が清潔
「清潔な国として知られるシンガポールですが、実は公共トイレの使い方が汚く、悪臭が漂っていることも日常茶飯事です。
子どもをトイレに連れて行くときは、壁・便器・ドアなどに手を触れないように大変神経質になってしまいます。
おむつ替えの施設なども含めて、日本の設備は素晴らしい。シンガポールもそうであってほしいものです」
ベビーグッズやベビーフードが充実している
「日本はベビー用品やベビーフードが他の国の数倍充実していると思います。
便利な商品を知るのは、大抵日本に帰国して戻ってきたお友達から。
例えば、紙パックを子どもが手で押して中身が出ないようにするホルダー、ベビーカー用の水筒ホルダー、トイレトレーニング用のライナー、便座の上に乗せる子ども用便座など。
そういう、かゆいところに手が届くような商品は、しばらくするとシンガポールに入ってくるのですが、やっぱりタイムラグがあります。
日本の童謡が聞けたり、カラオケになっている本もいいなと思いました」
日本の子育てママさんたちに伝えたいことは?
「どの国でも、どの文化でも、与えられた環境で子どもたちが幸せにのびのびしてくれているのが一番!
こうした方がいい、あれはよくないと色々な意見がどの国でもありますが、こういうのって一時のブームだったりもして、数年経過すると別の説が有力になったり。
他の人に気を取られずに、ママも子どももにこやかでいられる方法で育てるのが大切なんじゃないかと思います」
日本と海外の子育ての違い【シンガポール編】、いかがでしたでしょうか。
同じアジアでも、気候や民族構成などが違うと、子どもにとっての遊びや価値観も全く変わってくるものなんですね。
また、毎回のように各国の日本人ママたちから届く、和食のよさについての声。日本にいると当たり前のように感じ、食事のしたくが面倒に思える日もありますが、改めて一食一食大切に作っていきたいと思いました。
海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【アメリカ編】
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