海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【スウェーデン編】

株式会社 ニコ・ワークス

海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【スウェーデン編】

2016/08/30 海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【スウェーデン編】

2016830142329.jpg

世界の子育てをのぞいてみれば、日々の子育てに思わぬヒントをもらえるかもしれません。

「所変われば品変わる」というように、日本では当たり前だと思っていたことが、海外から見ると驚かれたり、うらやましがられたり。

そんな日本と海外の子育ての違いについて、海外在住のママに取材しました!

 

 今回取材に協力してくれたのは?

2016830142410.jpg

↑スウェーデン・ウメオの風景 (C) Yuka

スウェーデン在住のユカさん(37歳)。ご主人のビリーさん(56歳・アイスランド人)、長男のサムエルくん(11歳)の三人家族です。

 

「スウェーデンには13年住んでいます。2003年からヨーテボリに、今年2016年にウメオに転居しました。2001年ヨーテボリに留学中に、チケットを買いに行った旅行会社で現夫と知り合い、当時は友達付き合いだったのが展開していったのがきっかけです。旅行会社でチケットだけでなく夫も買ってしまった(笑)ようです。

 

息子は市内の小学校に通っています。話す言語は主に、スウェーデン語と日本語。アイスランド語も理解できます。家では主に、私とは日本語、夫とはアイスランド語か通じなければスウェーデン語を話しています」

 

 

海外から見た日本の子育て「ここが不思議!」

2016830142539.jpg

 

子育てにお金がかかる

「日本の場合、教育費はもちろんそれなりにかかりますし(※)、子どもの医療費補助は地域によって格差がありますよね。所得制限があったり、通院・入院によっても変わってきたりするといいます。スウェーデンでは医療費は歯科も含めて18歳までは無料です。教育費も大学まで無料、給食も小中学校では無料で提供されます。ただ、大人の場合医療費は安いのですが、歯科治療についてはほぼ全額負担です」

 

※<<幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間について,各学年の「学習費総額」を単純合計すると,すべて公立に通った場合では約523万円(前回調査結果は 約500万円),すべて私立に通った場合では約1,770万円(同約1,677万円)である。>>

(文部科学省『平成26年度「子供の学習費調査」の結果について』より引用)

 

 

ベビーカーでの外出で肩身の狭い思いをする

「日本では、ベビーカーで電車に乗ることが迷惑だと話題になったり、ニュースになったりしています。人口密度の問題もあると思いますが、スウェーデンではベビーカーや車椅子でも楽々と公共交通機関に乗ることができます。それだけでなく、ペット連れで乗ることも認められています。ペットも家族の一員という観念が強く保たれていることは良いことだと思いますね」

 

 

給食のメニューが決められている

「スウェーデンの学校給食は、各自好きなものを好きなだけとって食べるバイキング形式がほとんど。アレルギーや宗教に配慮された食品が何品か用意されていることもあります。みんなが必ず同じメニューをいただく日本とは違い、“好き嫌いをせずに食べましょう” という常識は、スウェーデンでは通用しない部分も多いのです」

 

 

小学生から成績表や塾通いがある

「スウェーデンでは日本の中学2年生にあたる年齢まで成績表がなく、塾もありません。ただ、塾通いがない分、子どもたちが学校外の時間をスポーツや芸術などに有効的に使うなら理想的でしょうが、時代の流れも影響してか、実際にはゲームに熱中し過ぎるのが、気になるところです。日本でもゆとり教育の弊害の声が上がっていますが、スウェーデンは、ゆとり教育過ぎるのではと思うこともあります」

 

 

体罰禁止が守られていない現実がある

「日本では、“体罰を行ってはならない” と学校教育法で明記されているにも関わらず、実際守られていないこともありますよね。家庭でのしつけを超えた虐待のニュースも後を絶たない。スウェーデンでは、家庭でも学校でも体罰は犯罪です。そこが日本とは違うところです」

 

 

海外から見た日本の子育て「ここがうらやましい!」

 2016830142943.jpg

 

 

おいしい日本食

「日本食店に行っても経営者が日本人ということはごくまれなのが、スウェーデンの現実。日本食が他のアジア諸国の料理とごちゃ混ぜに捉えられている状態です。日本食の真髄を大切にして欲しいような気もいたします」

 

 

『ありがとう』と『ごめんなさい』が言える

「子どもを叩いてはいけないというのは良いのですが、善悪の区別を教えない親もかなり多いのかと思わざるをえないのが、スウェーデンの残念なところ。例えば、ボール遊びをしていて間違ってボールが大人に当たっても、ごめんなさいと言わない子どもが多いなど、『ありがとう』と『ごめんなさい』が言える子どもが日本より少ないように思います」

 

 

ゆったり浸かれるお風呂と温泉

 

「スウェーデンではバスタブのない家庭も多いので、日本の入浴の文化を取り入れられないのは寂しいこともあります。もちろん天然温泉はないので、一時帰国のときに一番楽しみにしているのが温泉巡りです」

 

 

日本の子育てママさんたちに伝えたいことは?

子育ても国が変われば常識は違いますが、子どもを大切にする心は世界どこでも共通であって欲しいもの。

児童虐待などのない世界になって欲しいものです

 

 

まとめ

日本と海外の子育ての違い【スウェーデン編】、いかがでしたでしょうか。スウェーデンは、世界で初めて体罰禁止の法律ができた国。今では世界中に広がっている動きですが、育児手段としての暴力を禁じた歴史が長い分、意識も高いのかもしれません。

 

日本でも、しつけや指導という名の体罰や虐待が根絶されることを心から願ってやみません。

 

参考リンク

[子どもに対する体罰及びその他の残虐な又は品位を傷つける 形態の罰の根絶を求める意見書(2015年3月19日 日本弁護士連合会)]

http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2015/opinion_150319_4.pdf

 


関連記事

海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【アメリカ編】

海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【フランス編】

海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【インドネシア編】

海外から見た日本の子育て、ここが不思議!ここがうらやましい!【オランダ編】

 

TOP