子育てにおいても変化球はほどほどに。基本が抜け落ちると価値観がゆがむ?

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子育てにおいても変化球はほどほどに。基本が抜け落ちると価値観がゆがむ?

2017/01/24 子育てにおいても変化球はほどほどに。基本が抜け落ちると価値観がゆがむ?

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 野球では、基本が身につき体ができあがってからでないと、変化球は投げるべきではないと言われています。

しかしそれは野球においてだけではありませんよね。

他のスポーツにおいても同じことが言えると思いますし、洋服を着崩すのも、料理をアレンジするのも、自分らしい字を書くことでさえまずは基本が大事です。

今回は、子育てにおける変化球について考えてみたいと思います。

 

 

変化球的しつけについて

過去記事「子どもが言うことを聞かないとき、どうしていますか?よくある方法のメリットとデメリット」でもお伝えした子育てにおける方法論。

ここで言う「交換条件を出す」「気持ちを他に向ける」なども変化球の類に入ります。

 

変化球のよさは子どもが面白味を感じやすいため即効性があること。

しかしその行為をするべき、またはやってはいけない本来の意味は伝わらないので、大事なことが抜け落ち、ゆがんだ価値観を子どもに与えかねません。

 

例えば、物を投げるクセをやめさせたいとき、「やめないとみんなから仲間はずれにされるよ!」と言ったり、なにかと女の子にいじわるする子に「そんなことばかりしてると女の子にモテないよ!」と言ったり。

これも変化球にあたります。

この場合、たとえ子どもが言うことを聞いたとしても、自分が仲間はずれにされたりモテないのが嫌だから。

相手の気持ちを思いやる心は抜け落ちていますし、そもそもなぜいけないかの理由がわからない人間になってしまう可能性もあります。

 

いつもは基本をきちんと伝えた上でのたまの変化球ならよいのですが、変化球の方が多い子育ては危険です。

 

 

基本が伝わっていないとどういうことになるの?

ひとつ例をとって考えてみましょう。

ご飯中、プチトマトがポロリと手から落ち、床に落ちてしまいました。

プチトマトを拾い、洗って食べる。これは常識的とされる行為ですね。それでは次の4つはどうでしょうか。

 

 

1 プチトマトを拾って捨てる。

→衛生面では正しいけれど、食べ物の大切さを知らないと感じる人もいるかもしれません。

 「もったいないけどもう食べられないよね?」と確認するなど、食べものを大切にする気持ちが感じられれば問題ないでしょう。

 

 

2 周囲の目も気にせずただ拾って食べる。

→衛生面、マナー両面でNG。

 お行儀が悪い、しつけがなっていないとされるでしょう。

 

 

3 周囲の目を気にしながら拾ってコソコソ食べる。

→衛生面、マナーに加え、モラルも問われます。

 悪いと知っていながら隠れて食べるのは、2よりもはしたない、品がないさえと言われることもあるかもしれません。

 

 

4 プチトマトを拾っておどけて食べて、目をみはった人にウインクする。

→衛生面、マナー的によいとはいえませんが、ユーモアがある分お茶目ととらえる人もいるでしょう。

 

これらの違いは何でしょうか?

 

それは、「落ちたものを食べるのは衛生上よくない」「落ちたものを食べるのは行儀が悪い」「行儀の悪いことをすると周りの人に不快感を与える」「食べ物は大事にするべき」「人に隠れて悪いことをしてはいけない」などの基本を知っているかどうか。

 

4は少し異例ですが、基本を知った上でユーモアで対処するというのはひとつの個性でもあります。

ただ、これが通用するかどうかはまたTPOの問題です。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。変化球ばかりで対処しないようにとは、筆者自身が複数の保育士さんから聞いたアドバイスでもあります。

子どもが基本を理解するには根気と時間が必要ですが、身につければ一生の財産。

人とともに生活していく上で大前提となる基本を、しっかり伝えていきたいですね。

 

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