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2017/11/10 10年間で もっとも人気の 高かった記事

 

思いやりあふれる子にしたいなら
毎日「大好き!」とぎゅっと抱きしめて。

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生まれて間もない頃から12ヶ月くらいは、人への基本的な信頼感を形成する時期で、そこから自分がどんな人間なのかを作りあげることが始まります。
 とくに「自分が特定の人にどう扱われるのか」が、今後の人間形成にとって、とても重要になります。「特定の人」というのは、赤ちゃんを大切にしてくる人たち。パパやママや家族です。
 笑顔の絶えない明るい子になるには、赤ちゃんの頃からパパやママがいつも笑顔で話しかけること。人に愛情を注ぎ、思いやりあふれる人間になるには、パパやママがいつも「かわいい」「大好き」と話しかけ、毎日ぎゅっと抱きしめてあげること。
 そうすると、赤ちゃんは大事にされていることがわかり、自分を大切にする子になります。もっと言うと、周りにいる人たちを大切にしたいという気持ちを抱く子になります。
 赤ちゃんにとって、ほめて喜ばせてくれる人がいるところが大好きな場所であり、ずっと居たいと願っているところになります。
 赤ちゃんが泣いたとき、親がすぐに駆けつけない状況が何度も続くと、赤ちゃんは泣きやみます。これは、その子が強いからではなく、パパやママを呼んでも反応してもらえない、ということを学んで諦めてしまうからです。もしも、これが普通になってしまうと、赤ちゃんは笑うことすらやめてしまうかもしれません。
 逆に、泣いたらすぐに駆けつけて「だいじょうぶ」とだっこしながら話したり、おむつ替えの時に「きれいになったね。気持ちいいね〜」とスキンシップをとりながら笑顔で話しかけてくれたら、赤ちゃんは心から嬉しくなります。そして「働きかければ必ず応えてくれる」ことを学び、成長するにつれ「行動すれば道が開ける」というヤル気につながります。
 0歳は決してしつけの時期ではありません。自分がどういう人間なのかを知る芽生えの段階です。ですから、家族から受けた愛情のかずだけ
「学び」があることを覚えておいてくださいね。情緒をたくさん満たしてあげることが何よりも「学び」につながっていきますから。

 

乳幼児心理学 臨床心理士
金子智栄子
Kaneko  Chieko

日本女子大学大学院家政学研究科終了
臨床心理士 学術博士
文京学院大学人間学部、
同大学院人間学研究科教授
日本カウンセリング学会認定カウンセラー 認定スーパーバイザー
主な研究は保育心理学、教育心理学、
臨床心理学(臨床心理士)など
著書: 『保育ライブラリー乳幼児心理学』
『赤ちゃんの知能開発あそび』
『イラストでよくわかる0~6歳児の発達と保育』
など多数。

 

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